更新日: 2022.03.21
土地選びの基礎知識
家の新築を考える際、最初に考えなければならないのが土地をどうするのか、という問題です。土地探しにはさまざまな知識が必要です。
土地の販売形態
土地の販売形態には大きく、以下の3つのパターンがあります。
・更地で売るパターン
・古家付き土地で売るパターン
・住宅会社の建築条件付きで売るパターン
・更地で売るパターン
建物等が建っていない空き地として販売されるパターンです。道路幅や道路との位置関係、水道やガス、電気等のライフラインの有無により造成工事が必要な場合があります。土地の契約後、工務店やハウスメーカーと建物請負契約を結ぶ必要があります。
・古家付き土地で売るパターン
古家付きの土地として販売されるパターンです。古家が利用可能であればリフォームして利用することもできます。新築する場合には解体工事が必要になりますが、建物が建っていると土地の大きさを見誤りやすいので、かならず測量図等で面積と土地の形状を確認するようにしましょう。
・住宅会社の建築条件付きで売るパターン
住宅会社の建築条件付きで土地が販売されるパターンです。建築条件付きの土地を購入した場合、その住宅会社で住宅を建てる必要があります。土地の契約から一定期間以内に指定の住宅会社と契約を結ばないと契約がなかったことになります。
更地のメリデメ
更地を購入するパターンでは自由度高く進めることができますが、土地の造成の手間がかかったり、資金計画が複雑になったりする点に注意が必要です。
更地のメリット
・自由度が高い
更地を購入して新築する場合のメリットは自由度が高いことです。良い土地を見つけたら、先に土地だけ契約してから工務店やハウスメーカーを決めることも可能です。地盤面の高さや引き込む水道管の口径、建物完成後のお庭まで自由に設計することができます。
更地のデメリット
・物件が少ない
更地は、都市部や完成された住宅街等では供給が少ないことが多いです。人気のある地域で土地を求めようとすれば、古家が建ったままの状態で売り情報が出され、表に情報が出る前に売買が決まってしまうこともあるので、そうしたエリアでは更地だけに条件を絞らないことも大切です。
・資金計画が複雑になりやすい
土地探しとは別に工務店やハウスメーカーを探す必要があり、登記を依頼する司法書士や、場合によっては土地を造成する会社にも別に仕事を依頼することがあるので、資金計画が複雑になりやすいです。可能であれば建築を依頼する工務店やハウスメーカーに一括して資金計画をお願いすると良いでしょう。
古家付き土地
古家付き土地を購入するパターンでは既存の設備を利用することで資金を安く抑えられる可能性がありますが、法規制のチェックを必ず行っておく必要があるなど、慎重に進める必要があります。
古家付き土地のメリット
・資金を安く抑えられやすい
古家をそのままリフォームして利用することも可能で、必要資金を安く抑えられやすいです。解体して新築をする場合でも同地域の更地の物件と比べると安い金額設定となっていることも多く、また水道引き込みや駐車場下のコンクリート等住宅以外の設備を再利用することもできます。
古家付き土地のデメリット
・土地の契約から建物完成まで時間がかかる
直前まで売主が住んでいる場合には引き渡しの時期を考慮する必要があります。また、購入後も解体業者の工事期間を考慮する必要があり、解体後整地、地盤調査など行うため時間がかかってしまいます。
住宅ローンを利用する場合、土地の決済時点からつなぎ融資費用が発生します。解体に解体費用もかかるため、契約前に解体費用の見積もりや全体のスケジューリングを行うようにしましょう。
・法規制を必ずチェックする 昔の法律では建てられていたものの、現行の法律では建てられない土地が有ります。また、建てられるものの、道路幅の確保のために土地が小さくなったり、建てられる建物の高さに制限がついたりすることがあるため、古家付き土地を購入する場合、事前に工務店やハウスメーカーに相談しておいた方が良いでしょう。
条件付きの土地
条件付きの土地を購入するパターンでは更地を購入する場合と比べると手間も費用も少なく済ませることができますが、住宅会社を自由に決めることができない点に注意が必要です。
条件付き土地のメリット
・更地に比べて手間が少ない
建築条件付き土地は、住宅を建築するために整地や造成がなされていることが多く、また参考プランが用意されていることもあり、更地を購入して新築する場合と比べると少ない手間で進めることができます。また登記や住宅ローンの申し込みについても土地の契約から建物の完成、引き渡しまで一貫して任せることができます。
・比較的安い価格で手に入る
特に住宅会社が所有している建築条件付き土地の場合、住宅会社は建物で利益を出せば良いため、同じ条件の土地と比べると安い価格で設定されていることが多いです。建築条件付き土地の場合、住宅を建てる土地として用意されているため、水道引き込み費用や地盤改良費用、駐車場コンクリート設置費用などがすでになされており、不要な場合もあります。
条件付き土地のデメリット
・自由度が低い
探していた場所に売地があった場合でも、その売地が建築条件付き土地であった場合、指定された工務店やハウスメーカーでしか建築を依頼することができません。価格帯や仕様など住宅会社によって異なるため、土地は気に入っているものの、資金計画が合わなかったり、好みの住宅でなかったりする場合もあるでしょう。
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