SHOKEN MAGAZINE

更新日: 2024.05.16

【年収別】ワンルームマンション投資 想定成功事例5選

本記事は、ワンルームマンション投資における想定成功事例を5つ紹介しています。
各事例ごとに、ワンルームマンション投資に取り組んだ人の背景情報と、成功に繋がったポイントも紹介しています。

この記事のポイント
  • 年収600万円~800万円のサラリーマンが不動産投資で成功した事例を紹介します。
  • 毎月安定した家賃収入を得るために、明確な目標として「利回り」を意識しましょう。

不動産投資における「成功の定義」とは?

これから不動産投資の成功事例を紹介するにあたって、まずは「どういう状態が不動産投資における成功なのか」について定義します。

不動産投資における「成功」は、運用する目的によって異なります。
運用する目的は主に、「運用して家賃収入を得る」「売却して利益を出す」の二種類に分けることができます。

・「運用して家賃収入を得る」ことを目的にする場合
長期的な運用を続けながら、毎月安定した家賃収入を得ることが成功になります。

・「売却して利益を出す」ことを目的にする場合
購入時よりもプラスで売却することが成功になります。

これから不動産投資を始める場合、どちらの目的で投資を始めるのかを整理しておきましょう。
なお今回の記事では、「運用して家賃収入を得る」ことを目的とした事例を紹介します。

「運用して家賃収入を得る」方法

毎月安定した家賃収入を得る事を目的とした場合、明確な指標として「利回り」を意識します。

利回りは物件の収益性を判断するのに重要な指標で、一般的に下表の数字が目標とすべき利率とされています。

<表:ワンルームマンション投資における目標利回り 一覧>

物件の種類 目標利回り
新築区分マンション 首都圏:3.0%~4.0% / 地方:5.5%~8.0%
築浅区分マンション 首都圏:4.5%〜5.5% / 地方:5.0%〜6.0%
築古区分マンション 首都圏:7.5%〜8.5% / 地方:13%〜15%

上記の数値はあくまでも理想なので、周辺物件と家賃設定が違いすぎると逆に空室になるリスクが高くなるので、立地や競合条件に合わせて決めましょう。
また利回りは常に変動するので、定期的に計算し直す必要があります。

利回りに関する詳しい内容はこちらの記事で紹介しています。

事例1:年収700万円のサラリーマンが、頭金を準備して新築物件を購入した事例

パーソナル情報
年収 750万円
性別 男性(独身)
年齢 47歳
職業 サラリーマン(広告代理店)
貯蓄額 450万円
物件情報
物件の種類 新築ワンルームマンション
物件のエリア 愛知県名古屋市
物件の購入価格 3,500万円
物件の家賃 16万円
空室率 3%
年間の家賃収入 186.2万円
年間のランニングコスト 10万円
ローン(融資)額 1000万円
利息 40万円(4%)
返済期間 20年
年間返済額 52万円
利回り 5.2%
収入 124.2万円

若いころは仕事が忙しく、なかなか不動産投資を始められない状況でしたが、管理職になり自分の時間を確保できるようになりました。
とはいえ本業に支障をきたしたくなかったこともあり、不動産投資会社を10社ほど、実際に訪問しながら慎重にパートナーを選んだ結果、「入居者募集」から「賃貸契約」までトータルしてサポートしてもらえ、修繕費などの費用も保証してもらえる会社を選びました。

その結果、不動産管理会社に任せきりでも安定して家賃収入が入ってくるようになり、同じ会社でまた新しい物件を探しています。

成功のポイント①:不動産投資会社選びで間違えない

まずは以下のポイントを参考に不動産投資会社の目星をつけてください。

不動産投資会社を選ぶ際のチェック項目一覧
  • 店舗の口コミ件数を確認する
  • 取引実績の件数や管理戸数を確認する
  • 金融機関との取引件数を確認する
  • 税理士や弁護士などの専門家と連携しているかどうか
  • 駅近くの1階に店舗を構えている
  • 投資物件の紹介だけでなく管理まで行っている

会社のホームページやGoogleでの口コミなどを確認しながら、上記のポイントに該当しそうな不動産会社をまずは見つけましょう。

その次に、実際に足を運んで店内の雰囲気や担当者との相性など、実際に行かないとわからない部分を確認し、自分として「この会社だったらいいかな」と思える不動産会社を見つけるようにしましょう。

成功のポイント②:利回りを意識した物件選び

不動産投資で成功するかどうか判断する指針が「利回り」です。
目標利回りの一覧は以下の通りです。

<表:ワンルームマンション投資における目標利回り 一覧>

物件の種類 目標利回り
新築区分マンション 首都圏:3.0%~4.0% / 地方:5.5%~8.0%
築浅区分マンション 首都圏:4.5%〜5.5% / 地方:5.0%〜6.0%
築古区分マンション 首都圏:7.5%〜8.5% / 地方:13%〜15%

こうした利回りも変動することがあるので、定期的に利回りを計算し直す必要があり、またあくまでも目標なので、周りの物件と家賃設定が違いすぎると逆に空室になるリスクが高くなるので注意が必要です。

事例2:年収800万円のサラリーマンが、融資を受けずに中規模都市の物件を購入した事例

パーソナル情報
年収 800万円
性別 男性(既婚)
年齢 55歳
職業 公務員
貯蓄額 580万円
物件情報
物件の種類 新築ワンルームマンション
物件のエリア 神奈川県横浜市
物件の購入価格 4,500万円
物件の家賃 23万円
空室率 5%
年間の家賃収入 262.2万円
年間のランニングコスト 15万円
ローン(融資)額 なし
利息 なし
返済期間 なし
年間返済額 なし
利回り 5.8%
収入 247.2万円

公務員でも一定の条件を満たせば不動産投資ができることもあり、副業として妻と相談して始めました。

老後に向けて夫婦でワンルームマンション投資の勉強を始めてセミナーに積極的に参加し、不動産会社とも綿密に相談しながら築浅のワンルームマンションを購入することにしました。

年間247万円の収入が入ってくることもあり、18年で元が取れる計算になります。
将来的には子供に相続する予定でもあり、順調に運用することができています。

成功のポイント①:都心部中心の物件を購入する

不動産投資で重要なのが「空室を作らないこと」です。
空室に大きく影響するのが立地であり、立地次第で入居者の集まり具合が大きく異なります。

立地を決める際のチェック項目一覧
  • 交通アクセス(駅やバス停からの距離)
  • 生活の利便性(周辺のコンビニやスーパーの有無)
  • 教育/医療施設の有無
  • 入居率と家賃相場(周辺の入居率や家賃相場を確認)
  • 地域の発展性(開発計画などがあるかどうか)

都心部にある物件であれば、上記の条件が揃っている事が多いので、可能な限り都心部にある物件を購入することをおすすめします。

成功のポイント②:物件の状態を必ず自分で確認する

立地と同様に「物件の状態」も重要です。

物件の状態を確認する際のポイントは以下の通りです。

物件の状態を確認する際のチェック項目一覧
  • (間取りに無駄のない)25㎡以上の面積
    ※廊下が長い、デッドスペースがある部屋は避けましょう
  • 過剰な設備が施されていない
    ※浴室テレビや洗濯機などが常設されていると修理費用がかかります
  • 独立型キッチン/バス・トイレが別/充実した収納
    ※独立洗面台があるとベストです
  • セキュリティ対策が万全である(女性をターゲットとする場合)
    ※オートロック/ダブルロック/モニター付きインターフォンがあるとベストです
  • 災害に強い構造
    ※RC構造/SRC構造がベストです
  • ゴミ置き場/エレベーター/通路などの設備がキレイ
    ※管理費に見合った状態か確認しましょう

事例3:首都圏の新築マンションを購入し、売却した事例

パーソナル情報
年収 830万円
性別 男性(既婚)
年齢 62歳
職業 Web関係の企業(退職済み)
貯蓄額 1,200万円
物件情報
物件の種類 新築ワンルームマンション
物件のエリア 神奈川県横浜市
物件の購入価格 3,800万円
物件の家賃 20万円
空室率 2%
年間の家賃収入 235.2万円
年間のランニングコスト 8万円
ローン(融資)額 なし
利息 なし
返済期間 なし
年間返済額 なし
利回り 6.19%
収入 227.2万円

横浜市のマンション価格が高騰し続けていることから将来的な値上がりを期待しつつ、自分たちの為ではなく、子どもたちの将来を考えて物件を購入しました。
そして、新築物件で条件のよさそうな物件を見つけ、即決で購入することにしました。

購入後、すぐに入居者も見つかり、継続して入居率が高い水準をキープすることができています。
また予想通り、購入時よりも物件の価値が上がり続けています。

成功のポイント①:ターゲットを明確にして物件を決める

今回購入された物件は、横浜市にあるファミリー層に人気のあるエリアの物件でした。
公園や学校が物件の近くにあり、アクセスも比較的によく、子育てしやすいエリアです。
物件の間取りも2LDKとなっており、子どものおもちゃや三輪車などが収納できるスペースも充実しています。

一方で、学生や単身世帯をターゲットとして今回の物件を購入した場合、マッチしなかった可能性が高いので、「ターゲットを明確にすること」は物件を選ぶ際に非常に重要です。

成功のポイント②:相続税対策になる

物件を購入した目的の一つとして、「子どもたちの将来の為」というものがありました。
その際に考慮しないといけないのが「相続」です。

まず現金を不動産に換えただけで、相続税評価額が低くなります。
また賃貸物件として他者に貸していると更に相続税評価額が低くなるので、通常よりも3割〜4割程度の節税に繋がります。

一般的には、都心部の物件の方が相続税の節税に効果的だと言われています。
その理由は、「物件価格と相続評価額の差」と「換金のしやすさ」にあります。

都心部の方が物件の時価と相続評価額に大きな差が生まれがちですが、この差が大きい程、節税額も大きくなります。
また都心部の物件の方が売りやすいこともあり、相続税を収めた後に換金しやすいと言えます。

事例4:年収600万円のサラリーマンが、フルローンで中古物件を購入した事例

パーソナル情報
年収 600万円
性別 男性(独身)
年齢 32歳
職業 サラリーマン(IT系)
貯蓄額 150万円
物件情報
物件の種類 中古ワンルームマンション(築35年)
物件のエリア 大阪府大阪市
物件の購入価格 2,500万円
物件の家賃 12万円
空室率 5%
年間の家賃収入 136.8万円
年間のランニングコスト 12万円
ローン(融資)額 2,500万円
利息 125万円(5%)
返済期間 30年
年間返済額 約87.5万円
利回り 5.47%
収入 49.3万円

セミナーへの参加や不動産オーナーと積極的に関わりながら、毎日最新の情報を確認する中で次第に物件の目利きができるようになり、更には不動産オーナー経由で良い物件の情報にアクセスが可能になりました。
その結果、知り合いの不動産オーナーから優良な中古のワンルームマンションを紹介され、フルローンで物件を購入しました。

成功のポイント①:安定して入居者が獲得できる物件

今回の場合、知り合いの不動産オーナー経由で優良物件を紹介してもらったこともあり、安定して入居者を獲得することのできるエリアの物件を購入することができました。
立地エリアが交通の便に優れており、商業施設やオフィスなどの誘致が進み、今後も開発が行われます。

成功のポイント②:ローンの返済が長くできる物件

更には、将来的にも安定して入居者を獲得できる見通しのある立地なので、金融機関からの評価が高く、ローンの返済期間を長く設定することができました。

不動産投資の場合、融資の返済期間はおおよそ20年〜25年程度ですが、今回のケースでは30年で融資を受けています。

返済期間が長くすることで毎月の返済額を安く抑え、家賃収入で返済額をカバーできる収益構造を構築したため、安心して不動産運用を続けることができます。

事例5:地方首都圏の中古マンションを複数購入し、運用した事例

パーソナル情報
年収 750万円
性別 男性(独身)
年齢 42歳
職業 商社勤務
貯蓄額 350万円
物件情報
物件の種類 中古ワンルームマンション(築20年前後)
物件のエリア 京都府京都市
物件の購入価格 2,800万円 / 2,000万円 / 1,800万円
物件の家賃 8万円 / 7.8万円 / 6.5万円
空室率 8%
年間の家賃収入 約246万円
年間のランニングコスト 40万円
ローン(融資)額 3,000万円
利息 3%
返済期間 20年
年間返済額 152万円
利回り 3.73%
収入 94万円

人口が増え続けている人気のエリアで、且つ外国人観光客も多く来訪します。
こうしたエリアにある複数の中古マンションを安く購入し、リノベーションすることで物件価値を上げた結果、家賃も少しずつ上昇しています。

比較的安定して入居者を獲得することができ、物件価値も上昇していることから、「安定して家賃収入を稼ぐこと」も「売却することも」もできる状態です。

成功のポイント①:複数運用することでリスクを分散させる

複数の物件を組み合わせて運用することで、リスクを分散することができます。
仮に一つの物件で入居者が見つからないとしても、他の二つの物件からの家賃収入を得ることで全体をカバーすることができます。

こうしたリスクの分散には大きく以下の4つの方法があります。

リスクを分散させる方法一覧
  • 複数の物件を組み合わせて運用する
  • それぞれ別のエリアで運用する
  • 物件の種別を変える
  • マンション投資の時期をずらす

まずは1室から始め、順調に資産が増えてきた場合は「リスクを分散させる」という意味でも、複数のマンションを運用することをおすすめします。

成功のポイント②:試算表を作成しておく

不動産投資を始めて失敗する人の大きな特徴として、「予想外の出費がかさんだ」というものがあります。

「空室で収入がない中で、ローンを返済しないといけない」
「入居者の退去時に大幅な修繕費がかかってしまう」
「資産価値が下がって家賃を下げざるを得ない」
など、予想外な出来事が多々起こります。

こうした事態に備えて、不動産投資を始めるときに「試算表(PL)」を作成しておくことをおすすめします。

試算表の中では、「リスクを想定した出費」や「空室率」、「ローンの返済期間」など、想定出来うる出費を記入しておきましょう。

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