更新日: 2024.09.18
【初心者向け】不動産投資 3つの「リスク・やめた方がいい理由」|対策も併せて解説
この記事では、これから不動産投資を始める人がまず最初に理解しておくべき「リスク・やめた方がいい理由」と「その原因」「対策」についてまとめています。
- 不動産投資における「リスク・やめた方がいい理由」「その原因と対策」について解説しています。
- 主なリスクとして「空室による赤字」「思わぬ修繕費の発生」「不動産価格の上昇下落」があります。
- こうしたリスクに対して、「事業計画書の作成」「物件選び」「不動産会社の選定」「築20年程度の中古物件の購入」といった対策が考えられます。
不動産投資の基礎知識について知りたい場合は、下記の記事もご覧ください。
不動産投資における3つの「リスク・やめた方がいい理由」
不動産投資 3つのリスク | リスクに対する原因 |
---|---|
1. 空室リスク |
原因①: 需要が少ないエリアを選んでしまう 原因②: 家賃設定が競合よりも高い 原因③: 建物の品質が劣り、入居者満足度が低い |
2. 修繕リスク |
原因①: 経年劣化による損傷 原因②: 入居者の故意・過失による損傷 原因③: 地震などの災害による損傷 |
3. 不動産投資の上昇下落リスク |
原因①: 景気の影響による変化 原因②: 築年数や周辺環境などによる需要の変化 |
以下、それぞれの特徴について詳しく解説していきます。
リスクその1:「空室リスク」について
主要都道府県 | 空室率 |
---|---|
全国 | 約18.4% |
東京都(23区) | 約11.7% |
神奈川県(横浜市・川崎市) | 約10.7% |
愛知県(名古屋市) | 約14.7% |
大阪府(大阪市) | 約20.7% |
福岡県(北九州市) | 約18.9% |
「政府統計の総合窓口(e-Stat)」による「平成31年住宅・土地統計調査」の結果をもとに上記の様に空室率を計算しました。
こうした空室が発生する原因として、以下の理由が考えられます。
● 原因①:需要が少ないエリアを選んでしまう
● 原因②:家賃設定が競合よりも高い
● 原因③:建物の品質が劣り、入居者満足度が低い
これら3つの原因を踏まえた対策については、後ほど解説します。
リスクその2:「修繕リスク(費用)」について
国土交通省による「長期修繕計画作成ガイドライン」によると、マンションの大規模修繕工事のサイクルは12年程度と言われており、一般的に1戸あたり約100万円程度の工事費がかかります。
また入居者の退去時には「ハウスクリーニング代」や「現状回復費用」なども発生し、金額にすると一般的には15,000円〜35,00円程度です。
これらの修繕費用は、国土交通省による「長期修繕計画作成ガイドライン」の記載によれば、通常の生活で発生する傷や汚れは原状回復費用に含まれないので、原則大家が負担することになっています。
こうした修繕リスク(費用)が発生する原因として、以下の理由が考えられます。
● 原因①:経年劣化による損傷
● 原因②:入居者の故意・過失による損傷
● 原因③:地震などの災害による損傷
これら3つの原因を踏まえた対策については、後ほど解説します。
リスクその3:「不動産価値の上昇下落リスク」について
地価の上昇・下降について | 該当する都道府県 |
---|---|
地価が上昇した都道府県 | 北海道・岩手県・宮城県・茨木県・埼玉県・千葉県・東京都・神奈川県・石川県・愛知県・京都府・大阪府・兵庫県・福岡県・佐賀県・熊本県・大分県・沖縄県 |
地価が下落した都道府県 | 青森県・秋田県・山形県・福島県・新潟県・栃木県・群馬県・富山県・長野県・山梨県・静岡県・岐阜県・福井県・滋賀県・三重県・奈良県・和歌山県・鳥取県・岡山県・島根県・山口県・香川県・徳島県・愛媛県・高知県・長崎県・宮崎県・鹿児島県 |
国土交通省による「令和5年都道府県地価調査の概要」によると、「東京都」「神奈川県」「愛知県」「大阪府」「福岡県」といった主要都市のある都道府県やその周辺エリアの都道府県は地価が上昇しており、それ以外の都道府県は地価が減少傾向にあることがわかります。
また同じく国土交通省による「地価変動率の経年推移(住宅地)」によると、平成27年から令和5年にかけて継続して地価が上昇しているのは「宮城県」「東京都」「沖縄県」の3つだけで、それ以外の都道府県は減少し続けるか、上昇と下落を繰り返しています。
こうした地価が上昇と下落を繰り返す原因として、以下の理由が考えられます。
● 原因①:景気の影響による変化
● 原因②:築年数や周辺環境などによる需要の変化
これら2つの原因を踏まえた対策については、後ほど解説します。
不動産投資における3つの「リスク・やめた方がいい理由」に対する対策
不動産投資 3つのリスク | リスクに対する対策 |
---|---|
① 空室リスク |
対策①:長期的な需要が見込める立地の物件を選ぶ 対策②:入居者募集に強い不動産管理会社を選ぶ |
② 修繕リスク |
対策①:事前に修繕費用を見積もりに出しておく 対策②:原状回復に充てる費用を敷金に盛り込んでおく 対策③:重要事項調査報告書をチェックする |
③ 不動産投資の上昇下落リスク |
対策①:中古物件を購入することで下落リスクを抑える 対策②:利便性の高い立地を選ぶ 対策③:エリアの都市開発やマンション開発などの情報を定期的に集める |
以下、それぞれの対策について詳しく解説していきます。
対策その1:「空室リスク」への対策
● 対策①:長期的な需要が見込める立地の物件を選ぶ
● 対策②:入居者募集に強い不動産管理会社を選ぶ
【対策①について】
物件選びの際に重要なのが、「マンションの立地と周辺環境」「物件の内装」「物件に関する情報」「家賃相場や利回り」「物件を取り扱う不動産会社」です。
物件選びについて詳しく解説した記事はこちらです。
【対策②について】
また、入居者募集に強い良い不動産会社を見つけるポイントは、
・「店舗の口コミを確認する」
・「取引実績の件数を確認する」
・「金融機関との取引実績を確認する」
・「税理士や弁護士などの専門家と連携している」
・「駅近くの1階に店舗を構えている」
・「仲介だけでなく管理も行っている」です。
不動産会社選びについて詳しく解説した記事はこちらです。
対策その2:「修繕リスク」への対策
● 対策①:事前に修繕費用を見積もりに出しておく
● 対策②:原状回復に充てる費用を敷金に盛り込んでおく
● 対策③:重要事項調査報告書をチェックする
【対策①②について】
急な出費の発生や毎月のランニングコストなどに備えて、事前に事業計画書を作成しておくと便利です。
・「現在の資産状況と今後の必要予算」
・「資産形成の目的とゴール」
・「維持費や管理費などの必要経費」
の3点を事業計画書に盛り込み、逆算して必要資金を算出します。
必要費用が算出できれば、そこから敷金の設定もできるので、まずは事業計画書の作成から始めてください。
事業計画書の作成方法について詳しく解説した記事はこちらです。
【対策③について】
また、重要事項調査報告書は、マンションの管理状況や修繕状況等の詳細をまとめた報告書です。
マンションの売買時などに提供される重要な書類ですので、事業計画書作成時に併せて必ず確認しましょう。
対策その3:「不動産価値の上昇下落リスク」への対策
● 対策①:中古物件を購入することで下落リスクを抑える
● 対策②:利便性の高い立地を選ぶ
● 対策③:エリアの都市開発やマンション開発などの情報を定期的に集める
【対策①について】
不動産価値の上昇下落のリスクを軽減させる一つの方法として、「中古物件を購入する」という方法があります。
一般的に、資産価値は新築から徐々に減少していき築20年前後で安定すると言われています。そのため、築20年程度の中古物件を購入するのがおすすめです。
【対策②③について】
また「利便性の高さ」や「マンションの周辺環境」といった立地も重要になってきます。
物件購入を検討しているエリアを決めたら、市役所が出している「都市開発・再開発計画」や「商業施設や工場等の誘致状況」なども併せて確認するのがおすすめです。
エリアの選定方法について詳しく解説した記事はこちらです。
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